2020年10月22日

都立長沼公園散策

10月20日に国分寺市にふるさとをつくる会の「多摩の自然を楽しく学ぶ会」がありました。講師の指導のもと植物を観察しながら歩く会です。前回に続き、2度目の参加でした。
京王線の長山駅を出発して、都立長沼公園の中を植物を観察しながら歩きました。ゆっくり歩いて、なんと30種類以上の植物を見つけました。その一部を紹介します。

長沼駅を出発してすぐの道端のフェンスにマルバルコウソウが絡んで咲いていました。最近あちこちで見かけます。サツマイモの仲間です。

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向かいの住宅の垣根からスイフヨウが顔を出していました。酔芙蓉と書きます。花の色が朝は白、午後は桃色、夕方は紅色に変化することから、色が変わるさまを酔って赤くなることに例えたとか。

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公園に行く道は水路に沿っていて、小さな水田がありました。稲刈りが終わった水田で植物観察です。

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コナギです。花の時期は過ぎているようです。代表的な水田雑草とか。

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公園から流れてくる水路に色々な植物が生えていました。

ミゾソバ(溝蕎麦)です。見た目が蕎麦に似ているのでこの名がついているそうですが、タデ科の植物です。葉の形が牛の額に見えることからウシノヒタイ(牛の額)とも呼ばれます。

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ミゾソバに混じってヤナギタデ(柳蓼)が咲いていました。「蓼食う虫も好きずき」の語源になっています。辛味のある葉を刺し身のつまにしたり、すり潰して酢に混ぜ蓼酢にしたりします。

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さらに水路に沿って公園の入口に向かいます。

水路の中にタカサブロウ(高三郎)が生えていました。花が終わった後のようです。

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これはカシワバハグマ(柏葉白熊)です。「白熊(ハグマ)」とは、僧が使う仏具である払子や兜などにつけるのヤクの尾の毛でつくった飾りのことで、花冠の細長い裂片のようすをそれに見立てたものとか。日本固有種だそうです。

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公園の入口に着きました。長沼口から霧降の道を進みます。柿の木谷戸に沿ってなだらかな登りです。たくさんの植物があったので、ゆっくりペースで歩きました。

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サイハイラン(采配蘭)です。花期は春なので今は咲いていませんが、名前の由来は、花序の様子を戦場で指揮官が兵を指揮する采配に見立てたものだそうです。1株に1枚だけしか葉をつけない珍しい形態の植物です。

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オニドコロ(鬼野老)が木の枝に絡んでいました。花は終わって実がついています。根茎が曲がってひげ根が多い事から野の老人で「野老」となったらしいです。

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ユウガギク(柚香菊) です。若葉を揉むと柚子の香りがするそうです。花の咲く頃ではもう遅い。

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イヌタデ(犬蓼)です。ヤナギタデに対し、葉に辛味がなくて役に立たないので「イヌタデ」となったらしい。赤い小さな花や果実を赤飯に見立て、別名アカノマンマともよばれます。

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こちらは、ハナタデ(花蓼)です。

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アキノタムラソウが咲いていました。姿見の池緑地でも普通に見られます。

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ミズヒキ(水引)が咲いていました。これもタデ科イヌタデ属です。花を裏返してみると白いので、「水引」となったのもうなずけます。

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ノダケ(野竹)です。竹と名前がついていますが、セリ科の植物です。

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途中で地層の説明を受けています。

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茎を伸ばして白いブラシのような花を付けているのは、サラシナショウマ(晒菜升麻)です。

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キバナアキギリ(黄花秋桐)です。別名コトジソウと呼ばれます。コトジとは、琴の弦をささえる「琴柱」のことです。葉の形が三角形で、これに似ているからとか。

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頂上園地に着きました。広々とした野芝の広場で、ここで昼食です。

広場の縁には立派なススキの株が穂をつけていました。ここでススキの穂を詳しく観察しました。一見単純そうに見えて、実は複雑な構造をしています。

ここからは、野猿の尾根道を歩き、栃本尾根を下りました。

ガマズミ(蒲染)の赤い実がなっていました。実は甘酸っぱく、野鳥が好んで食べるそうです。

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トネアザミです。関東地方でもっとも普通に見られるアザミだそうです。

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野猿の尾根道です。

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栃本尾根を下り始めてから、タケニグサ(竹似草)がありました。茎は中空で、切ると有毒の黄色の乳液を出すそうです。

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タマノカンアオイ(多摩の寒葵)です。花期は春なので、今は咲いていません。多摩川付近の多摩丘陵とその周辺に分布する種類だそうです。

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こちらは、コバノガマズミ(小葉蒲染)です。葉の先端が鋭く尖り、縁のギザギザ(鋸歯)が目立つのが特徴です。

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コウヤボウキ(高野箒) です。1年目の枝につく葉は幅広い卵型で、2年目は細長い形をしています。花は、1目の茎に一輪ずつ咲きます。かつて高野山では、弘法大師の教えで果樹や竹などの有利植物の植栽を禁じられていたため、この植物で作った箒が用いられていたことが、名前の由来だそうです。古くから、玉箒(たまぼうき、古くは「たまははき」)と呼ばれる箒の材料とされたそうです。正倉院にある宝物の一つである子日目利箒(ねひめとほうき)はコウヤボウキを材料としたものであることがわかっています。

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きれいに手入れされた竹林を抜けると、公園の出口に着きました。

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posted by m.ono at 11:05| 諸々の活動日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする